軽油についての意外な知識を紹介していく!軽油って実はある時期になると使えなくなる可能性が…

ガソリンスタンド

こんにちは 彩将です!

今回は軽油に関する意外な知識をご紹介します。

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軽油とガソリンの違いは?

まず軽油とガソリンは何が違うのでしょうか?ただ単に価格が違うだけではありませんし「ガソリン」はガソリンエンジンにしか使えず、「軽油」はディーゼルエンジンにしか使えません。「ガソリン」も「軽油」も「灯油」も全て石油から作られるものですが丸っきり違う油なのです。

あまり分かりやすい例えとは言えないかもしれませんが、コーヒーかジュースかくらい違います。

まずガソリンは「第一石油類」というカテゴリーに区分されている物質で、沸点が40℃~220℃と「揮発性(蒸発のしやすさ)」が高く爆発的に燃えやすい燃料です。引火点はマイナス40℃なので極寒の地でも燃えてしまいます。蒸発して気体になったものにもすぐに火がついてしまうのでとても危険です。ガソリンスタンドなどで火気厳禁な理由のひとつでもあります。ガソリンスタンドでタバコを吸いながら車から降りたら店員にきつく注意を受けたなんて人もいるかもしれませんが、本当に危険なのです。静電気の火花でも引火する可能性がありますので気を付けなければなりません。セルフに静電気除去シートがあるのはそのためです。

ガソリンの注意点の記事はこちら→ガソリンの取り扱いには要注意

それと比べて「軽油」と「灯油」は「第二石油類」というカテゴリーに分けられ、ガソリンとは区分けが違います。沸点は「軽油」が170℃~370℃で「灯油」が145℃~270℃でガソリンと比べると蒸発しにくいです。ガソリンスタンドで働いたことがある人は分かるかもしれませんが、「ガソリン」は地面にこぼれてもすぐ乾きますが、軽油は全然乾きません。引火点も「軽油」が45℃「灯油」が40℃と「ガソリン」に比べると火がつきにくいです。

最近の軽油車事情の記事はこちら→アドブルーって何?最近のディーゼル車事情を調べてみた

このように丸っきり性質が違います。

そしてガソリンエンジンと軽油エンジンも仕組みが異なりますので、間違えて車に給油してしまうと故障してしまうこともあります。

よく軽自動車には軽油かな?と思ってしまう人がいますが、軽自動車はガソリンです。(私も車を運転するようになるまでは軽油だと思っていました)ガソリンは自家用車などに多く、軽油はトラックなどの大型車や一部の商用バンなどの馬力が必要な車に多いです。

因みにガソリン車と軽油車の見分け方はエンジンの音と給油口の匂いで見分けることが出来ますが、慣れていないと分からないでしょう。あと車検証にガソリンなのか軽油なのかの記載がされていますので、レンタカーなどを運転していて分からなくなったときは車検証を見れば解決します。

軽油は寒い場所では注意が必要

「軽油」は寒冷地では少し気を付けなければならないことがあります。もし冬に寒い地域に長期間、車で行く人がいましたら注意が必要かもしれません。

実は「軽油」って凍ってしまうことがあるのです。

凍ってしまうと言ってもガチガチに凍ることはほとんどなく、「軽油」の中の成分が分離してシャーベット状になります。そしてシャーベット状になるとエンジン内部で詰まってしまう可能性があります。

こんな話しをしても、寒い地域に住んでいるけど凍ったことがないという人やそんな話し聞いたことが無いという人が大半だと思います。それは軽油には夏用と冬用があって、季節の変わり目になるとだいたいどこのスタンドも夏用と冬用の「軽油」を切り替えているから問題なく使えているのです。

「軽油」には【特1号、1号、2号、3号、特3号】と5種類の規格があり、特1号と1号は夏用、2号は冬用、3号と特3号は寒冷地用に分かれています。

それぞれの規格によって「流動点」と「目詰まり点」という値が違い、一番寒冷地に対応できる「特3号」で流動点マイナス30℃以下、目詰まり点マイナス19℃以下になっています。流動点は凝固する直前の温度で、目詰まり点は燃料フィルターを通過しやすい温度です。なのでマイナス30℃になるとすぐに凍ってしまう訳ではありませんが、寒冷地域の山奥などは油や醤油が凍るほど寒くなる地域もあるので注意が必要です。

燃料に混ぜるタイプの凍結防止剤のようなものも販売されているので、寒い地域では使用することも考えた方が良いかもしれません。凍結防止剤を使った方がエンジンの始動性も良くなりますし、エンジンに掛かる負担が減らせます。

軽油に掛かる税金と免税軽油

軽油には「消費税」の他に「石油税」「軽油引取税」という税金が加算されて販売されています。消費税は普通の買い物と同じ10%、「石油税」は1リッターあたり2.8円、「軽油引取税」は1リッターあたり32.1円掛かります。なので軽油が121円だとすると消費税11円+石油税2.8円+軽油引取税32.1円で合計45.9円と価格の3分の1以上が税金で占められています。こう考えると軽油を使う事業主の人は税金ばっかりで大変ですね。

でも事業用軽油には免税措置があります。

その免税措置というのが「免税軽油」です。法定で決められている一定の要件で「軽油引取税」の32.1円が免税されます。「免税軽油」には申請手続きが必要なので、詳しくは役所などの地方公共団体にお問い合わせください。

よく「免税軽油」は店で販売している軽油と違うものだと思われている方がいますが、燃料自体は同じもので税金が免除されるかされないかの違いです。「免税軽油」だからと言って性質とかは変わりません。

軽油バージョンのハイオク?プレミアム軽油とは

まずは「ハイオク」と「レギュラー」の違いからご説明します。「ハイオク」も「レギュラー」同じ「ガソリン」なので車に入れ間違えたとしても普通に使えます。「ハイオク」と「レギュラー」の違いを簡単に説明すると成分の濃さや質が違います。例えるなら「発泡酒」と「ビール」みたいな、「濃縮還元ジュース」と「果汁30%ジュース」みたいな感じです。

ガソリンには「オクタン価」という数値がありその数値が高いので「ハイオク(ハイオクタン)ガソリン」と呼ばれています。「オクタン価」というのはノッキングの起こり難さを表す数値で数値が高い方が良いです。

それに「ハイオク」には洗浄効果などの添加剤も含まれていますし、「レギュラー」と比べると馬力も出ますし、加速も良くなりますし、燃費も向上します。ちなみに「ハイオク」用のエンジンに「レギュラー」を入れても動きますが、性能がかなり落ちますのでオススメはしません。

ガソリンの話しはここまでにしておいて、「軽油」にも「プレミアム軽油」というものがあります。軽油には「オクタン価」に代わって「チタン価」という数値があり、その数値が高いものが「プレミアム軽油」です。主にランクルやパジェロなどのRV車が流行った1990年頃から販売されていた燃料で、今はほぼ取り扱っている店はないようです。2010年頃にほとんどの石油会社が製造を止めているみたいです。

経費を安く済ませるための不正軽油

「軽油」は先ほど紹介したように税金が多いし、バスやトラック、工事や農業などの重機などで大きな経費になってしまいます。そんな経費を安くする為に作られるのが「不正軽油」です。「不正軽油」製造・販売する行為は脱税とみなされて違法になります。

ではその「不正軽油」にはどんなものがあるのか?というかそんなに簡単に作れるものなのか?

ここでは「不正軽油」になってしまう一例を紹介しますが、絶対にやらないでください!また、「不正軽油」と知らずにやっていたり違法だと知らずにやっている人もいるかと思います。もし知らずにやっている人がいたら今後は絶対やらないようにしましょう。

  • 「軽油」に「灯油」や「重油」を混ぜてディーゼルエンジンに使う
  • 「重油」と「灯油」を混ぜてディーゼルエンジンに使う
  • 「灯油」「重油」単体でディーゼルエンジンに使う

などがあります。

実は軽油用のエンジンって「灯油」でも「重油」でも動いてしまうのです。部品が傷みやすくなったりなどはあるみたいですが普通に使えてしまうらしいです。なのでよく昔はトラクターやブルドーザーに「灯油」を入れたりしていたとか。おそらく今でもやっている人はいるんじゃないでしょうか?よく軽油1対灯油4で混ぜて使ったなんて話しも聞いたことがありますし。毎年決まった時期に中途半端な数量でポリタンクに灯油を買っていく人もいます。農業だとかやっている人は家に軽油用のタンクがあるから、そこから足して混ぜている人もいるでしょうね。

何度も言いますがディーゼルエンジンに軽油以外の物や混ぜたものを使うのは犯罪です!絶対に止めましょう!

因みに10月は不正軽油取り締まり月間らしいです。

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