子どもに初めてスマホを持たせるときは、電話やLINEが使えるようにするだけでなく、課金・有害サイト・アプリの利用時間・位置情報・紛失などへの対策も必要です。
ただ、設定項目が多いため、「最初に何を設定すればいい?」「どこまで制限した方がいい?」と迷う保護者も多いでしょう。
この記事では、子どものスマホデビューで最初にやっておきたい設定や安全対策を、早見表とともに分かりやすく紹介します。
iPhoneとAndroidで設定方法が異なる部分についても、それぞれ分けて解説していきます。
子どものスマホデビューでやること早見表
まずは、スマホを子どもに渡す前後に確認しておきたい項目を一覧で確認しておきましょう。
| やること | 重要度 | いつ設定する? | 主な目的 |
|---|---|---|---|
| 子ども用アカウントを準備する | ★★★ | 使用前 | 年齢に合った設定・保護者管理 |
| 保護者のファミリー管理に追加する | ★★★ | 使用前 | 利用状況や各種制限を管理 |
| フィルタリングを設定する | ★★★ | 使用前 | 不適切なWebサイトやアプリへの対策 |
| アプリのインストールを管理する | ★★★ | 使用前 | 勝手なアプリ追加を防ぐ |
| 課金・購入を制限する | ★★★ | 使用前 | 高額課金や誤購入を防ぐ |
| スマホの利用時間を設定する | ★★☆ | 使用前~使用開始時 | 使いすぎを防ぐ |
| コンテンツの年齢制限を確認する | ★★★ | 使用前 | 年齢に合わないコンテンツへの対策 |
| パスコード・画面ロックを設定する | ★★★ | 使用前 | 紛失・盗難時の情報保護 |
| 紛失時にスマホを探せる設定を確認する | ★★★ | 使用前 | 紛失時の端末探索 |
| 緊急連絡先を登録する | ★★★ | 使用前 | 緊急時の連絡手段を確保 |
| 位置情報共有の設定を確認する | ★★☆ | 使用前 | 必要に応じて家族で位置確認 |
| LINE・SNSの使い方を決める | ★★★ | 利用開始前 | 知らない人との交流や投稿対策 |
| 写真・個人情報のルールを決める | ★★★ | 利用開始前 | 学校・住所・位置情報などの流出防止 |
| 家庭内のスマホルールを決める | ★★☆ | 利用開始前 | 使用時間や場所を明確にする |
| バックアップを設定する | ★★☆ | 使用開始時 | 故障・紛失時のデータ保護 |
| 定期的に設定を見直す | ★★☆ | 使用開始後 | 年齢や利用状況に合わせて調整 |
iPhoneとAndroidで何を使えばいいか
| 主な目的 | iPhone | Android |
|---|---|---|
| 家族・子どもの管理 | ファミリー共有 | Family Link |
| 利用時間の管理 | スクリーンタイム | Family Link |
| アプリの管理 | スクリーンタイム・承認と購入のリクエストなど | Family Link・Google Play |
| コンテンツ制限 | スクリーンタイム | Family Link・Google Playなど |
| 紛失時の端末探索 | 「探す」 | Googleの端末探索機能など |
| 位置情報の家族共有 | 「探す」・ファミリー共有 | Family Linkなど |
最低限、スマホを渡す前に確認したい設定
すべてを一度に細かく設定するのが難しい場合でも、最低限次の項目は子どもにスマホを渡す前に確認しておくのがおすすめです。
- 子ども用アカウント
- ファミリー管理
- フィルタリング
- アプリのインストール・購入制限
- 課金対策
- パスコード・画面ロック
- 紛失時に端末を探すための設定
iPhoneでは、ファミリー共有を使うことで、保護者が子どものスクリーンタイムやコンテンツ制限などを管理できます。また「承認と購入のリクエスト」を設定すると、対象となるアプリのダウンロードや購入について保護者の承認を必要とすることができます。
Androidでは、GoogleのFamily Linkを利用して、子どものアカウントやアプリ利用などを管理できます。
さらに、携帯電話会社が提供しているフィルタリングサービスを利用する場合は、端末側の設定とは別に初期設定が必要になることがあります。
スマホを契約しただけで安全設定がすべて自動的に完了するわけではないため、端末・アカウント・携帯会社の3つの設定を確認することがポイントです。
子どものスマホデビュー前にやること
子どもにスマホを渡す前には、端末そのものの設定だけでなく、子ども用アカウントの準備や保護者による管理設定も必要です。
特に重要なのが、保護者のアカウントをそのまま子どもに使わせないことです。
iPhoneなら子ども本人のApple Account、Androidなら子ども本人のGoogleアカウントを用意し、保護者が管理できる状態にしておきましょう。

子ども本人のアカウントを準備する
スマホを使い始めると、アプリのダウンロードやバックアップなど、さまざまな場面でアカウントを使用します。
そのため、子どものスマホには保護者のアカウントを共用するのではなく、子ども本人の生年月日を正しく登録したアカウントを使用するのが基本です。
iPhoneではApple Account、AndroidではGoogleアカウントを使用します。
子どもの年齢によっては保護者による同意や管理が必要になり、年齢に応じた制限を利用できるようになります。
なお、生年月日を実際より高い年齢に設定して制限を回避するような使い方は避けましょう。子どもの年齢に応じた保護機能が正しく適用されなくなる可能性があります。
iPhoneならファミリー共有を設定する
子どもがiPhoneを使用する場合は、Appleの「ファミリー共有」を利用できます。
ファミリー共有に子どものApple Accountを追加すると、保護者の端末からスクリーンタイムやペアレンタルコントロールなどを設定できます。
たとえば、
- アプリやWebサイトなどの利用状況を確認する
- スクリーンタイムで利用時間を管理する
- 年齢に適さないコンテンツを制限する
- アプリなどの購入・ダウンロードを承認制にする
- 必要に応じて家族で位置情報を共有する
といった管理ができます。
子どもにiPhoneを持たせる場合は、端末を渡す前にファミリー共有の設定まで済ませておくと、その後の管理がしやすくなります。
「承認と購入のリクエスト」を確認する
iPhoneでは「承認と購入のリクエスト」を利用すると、対象となるアプリなどを子どもが購入・ダウンロードしようとした際、保護者へリクエストを送る仕組みにできます。
保護者は自分の端末から内容を確認し、承認または拒否できます。
無料アプリのダウンロードも対象になるため、「知らないうちに大量のアプリが入っていた」といった状況を防ぐためにも役立ちます。
ただし、「承認と購入のリクエスト」と「アプリ内課金を禁止する設定」は同じものではありません。
課金をより厳しく制限したい場合は、スクリーンタイム側の購入・アプリ内課金に関する設定もあわせて確認しましょう。
AndroidならGoogle Family Linkを設定する
Androidスマホを子どもに持たせる場合は、Googleの「Family Link(ファミリー リンク)」を利用できます。
Family Linkでは、保護者が子どものGoogleアカウントを管理し、対応する端末でアプリの利用などを管理できます。
たとえば、
- 利用できるアプリを管理する
- アプリをブロックする
- Google Playでの購入承認を設定する
- アプリの利用時間を管理する
- 一部のコンテンツを制限する
といった設定が可能です。
ただし、Google Playの購入承認設定は、Google Playの課金システムを通じた購入が対象です。すべてのサービス上の課金を一括して防げる機能ではない点には注意しましょう。
中古スマホやお下がり端末は初期状態を確認する
子どものスマホデビューでは、新品ではなく保護者のお下がりや中古スマホを使うケースもあります。
その場合は、以前使用していた人のアカウントやデータが残っていないか確認しておきましょう。
必要に応じて端末を初期化したうえで、子ども本人のアカウントでセットアップすると管理しやすくなります。
SIMカードやeSIMを利用する場合は、電話番号やモバイル通信が正常に利用できるかも確認しておきましょう。
保護者自身が管理方法を確認しておく
ペアレンタルコントロールは、設定して終わりではありません。
子どもから「このアプリを使いたい」「時間を延長してほしい」といったリクエストが届くこともあります。
実際にAppleでは、子どもからアプリのダウンロードやスクリーンタイムなどに関するリクエストを受け、保護者側で対応できる仕組みがあります。
スマホを渡す前に、
「どこから利用状況を見るのか」
「アプリを許可するときはどうするのか」
「利用時間を変更するときはどうするのか」
など、保護者側の操作方法も一度確認しておくと安心です。
子どものスマホで最初に設定したい安全対策
子ども用のアカウントやファミリー管理の準備ができたら、次は実際にスマホで利用できるアプリやWebサイト、課金、利用時間などを設定していきます。
子どもの年齢や家庭の方針によって適切な制限は異なりますが、最初から何も制限せずに渡すのではなく、まず安全性を重視して設定し、成長に合わせて少しずつ見直していくと管理しやすくなります。

フィルタリング・Webサイトの制限を設定する
スマホでは簡単にインターネットへアクセスできるため、子どもが年齢に適さないWebサイトなどを閲覧しないための対策を確認しておきましょう。
iPhoneでは「スクリーンタイム」の「コンテンツとプライバシーの制限」から、Webコンテンツなどに関する制限を設定できます。Appleでは、子どもの年齢に応じたコンテンツ制限も用意されています。
Androidでは、Family Linkを利用してGoogle Chromeなどにコンテンツフィルタを設定できます。特定のサイトを許可・ブロックする設定も可能です。
ただし、フィルタリングを設定すれば不適切なコンテンツを100%防げるわけではありません。
Googleも、コンテンツ制限によってすべての制限対象コンテンツへのアクセスを防げるわけではないと案内しています。
そのため、フィルタリングだけに頼るのではなく、子ども自身にも
「怪しいサイトを開かない」
「知らない人から送られてきたURLをむやみに開かない」といった使い方を教えておくことが大切です。
アプリのインストールを管理する
子どもが自由にアプリをインストールできる状態にしておくと、保護者が把握していないゲームやSNSなどを利用する可能性があります。
iPhoneではスクリーンタイムを利用して、アプリのインストールや削除などを制限できます。
また、ファミリー共有の「承認と購入のリクエスト」を利用すれば、対象となるアプリのダウンロードや購入について保護者が確認してから承認する運用もできます。
AndroidではFamily Linkを使って子どものアプリを管理でき、アプリへのアクセスをブロック・制限することも可能です。
子どものスマホデビュー直後は、**「自分で自由にアプリを追加する」のではなく、「必要なアプリを親子で確認して入れる」**というルールにしておくと管理しやすいでしょう。
アプリの対象年齢を確認する
アプリをインストールできるかどうかだけでなく、子どもの年齢に合ったアプリかどうかも確認しておきたいポイントです。
iPhoneでは「コンテンツとプライバシーの制限」から、アプリなどについて年齢に応じた制限を設定できます。
AndroidでもGoogle Playのコンテンツ制限を利用し、対象年齢に応じてGoogle Playからダウンロード・購入できるコンテンツを制限できます。
ただし、年齢区分だけで判断するのではなく、SNS機能やチャット機能、課金要素なども含めて、保護者が実際のアプリ内容を確認することも大切です。
アプリ内課金を制限する
ゲームなどを利用する場合に特に注意したいのがアプリ内課金です。
iPhoneではスクリーンタイムの「コンテンツとプライバシーの制限」から、アプリ内課金などについて制限を設定できます。
前述した「承認と購入のリクエスト」とは別の仕組みなので、課金を防ぎたい場合は購入承認だけでなく、アプリ内課金の設定も確認しておきましょう。
AndroidではGoogle Playの購入承認を設定できます。保護者が承認を必要とする購入の種類を設定することも可能です。
ただし、Googleの購入承認はGoogle Playの課金システムを通じた購入が対象です。Google Play以外の決済まで一括して管理する仕組みではない点には注意が必要です。
スマホやアプリの利用時間を設定する
スマホデビューでは、安全性だけでなく「使いすぎ」についても考えておきたいところです。
iPhoneのスクリーンタイムでは、利用状況を確認したり、アプリの1日の利用時間を制限したり、スマホから離れる時間帯を設定したりできます。
AndroidでもFamily Linkを利用して、対応する子どもの端末でアプリごとの利用時間などを管理できます。
たとえば、
- 夜は一定の時間になったらスマホを使わない
- ゲームは1日○時間まで
- 食事中はスマホを触らない
- 宿題が終わってからゲームをする
など、端末の設定と家庭内ルールを組み合わせると管理しやすくなります。
ただし、利用時間は短ければ短いほどよいとは限りません。
連絡・学習・調べものなどにもスマホを使うため、「スマホ全体を何時間」と決めるだけでなく、ゲームやSNSなど用途ごとに考えるのも一つの方法です。
制限を勝手に変更されないようにする
せっかく安全設定をしても、子ども自身が簡単に解除できる状態では十分な対策になりません。
iPhoneではスクリーンタイムの設定を管理するためのパスコードを利用できます。保護者が管理する場合は、子どもに推測されにくいものを設定しておきましょう。
また、コンテンツとプライバシーの制限では、位置情報共有など一部のプライバシー設定を変更できないようにすることもできます。
一方で、制限を厳しくすることだけを目的にするのではなく、「なぜこの設定をしているのか」を子どもにも説明しておくことが大切です。
年齢が上がり、自分で安全な判断ができるようになってきたら、親子で相談しながら制限内容を見直していきましょう。
子どものスマホで設定しておきたい紛失・緊急時の対策
子どもにスマホを持たせるメリットのひとつが、外出中でも連絡を取りやすくなることです。
一方で、子どもがスマホを落としたり、置き忘れたりする可能性も考えておかなければなりません。
スマホを渡す前に、紛失したときに端末を探す方法・画面ロック・緊急時の連絡方法・バックアップなどを確認しておきましょう。
パスコード・画面ロックを設定する
スマホには、必ずパスコードや画面ロックを設定しておきましょう。
スマホには電話番号や写真、メッセージなど多くの個人情報が保存されるため、紛失した場合に第三者から簡単に中身を見られないようにすることが重要です。
iPhoneではパスコードに加えて、対応機種ならFace IDまたはTouch IDを利用できます。Androidでも端末によってPIN・パスワード・パターン、生体認証などを利用できます。
ただし、生体認証だけに頼るのではなく、端末のロック解除に使用するパスコードやPINも適切に設定しておきましょう。
また、「1234」や誕生日など、他人から推測されやすい番号は避けるのがおすすめです。
iPhoneは「探す」を確認する
子どもがiPhoneを使う場合は、Appleの「探す」が利用できる状態になっているか確認しておきましょう。
「探す」を利用すると、条件を満たしていれば紛失したiPhoneの位置を確認したり、音を鳴らしたり、紛失としてマークしたりできます。
また、ファミリー共有と位置情報共有を利用している場合は、家族のデバイスから紛失した端末を探せる場合があります。
実際に紛失してから設定方法を調べるのではなく、スマホを渡す前に保護者側から確認できる状態かチェックしておくと安心です。
AndroidはFamily Linkや「デバイスを探す」を確認する
Androidでも、紛失時に端末を探すための機能があります。
GoogleのFamily Linkでは、条件を満たしていれば保護者が子どものAndroidデバイスの位置を確認できます。
また、Googleには紛失したAndroid端末を探したり、保護したりするための機能も用意されています。
ただし、位置を確認するためには端末の電源や通信、位置情報など一定の条件が関係するため、「設定しておけば必ず現在地が分かる」と考えないことも大切です。
子どもが初めてスマホを持つ場合は、落下などによる破損にも備えておきましょう。
スマホケースや画面保護フィルムを装着しておけば、落とした際の傷や破損リスクを抑えるのに役立ちます。
特に通学や外出時に持ち歩く場合は、デザインだけでなく、持ちやすさや保護性能なども確認して選ぶとよいでしょう。
家族との位置情報共有は必要性を考えて設定する
子どもの安全対策として、家族間で位置情報を共有する方法もあります。
たとえば、子どもが一人で学校や習い事へ行く場合などに、現在地を確認できることがあります。
一方で、位置情報はプライバシーに関わる情報でもあります。
そのため、単純に「子どもだから常に位置情報を共有する」と考えるのではなく、何のために共有するのか、誰が確認できるのかを親子で話し合って設定するのがおすすめです。
また、位置情報機能は通信状況などによって正確な位置が表示されない場合もあるため、緊急時の安全を位置情報だけに頼らないようにしましょう。
緊急連絡先を登録する
子どものスマホには、保護者や家族など必要な連絡先をあらかじめ登録しておきましょう。
特にスマホデビュー直後は、
- 保護者
- 祖父母など必要な家族
- 必要に応じて学校や習い事などの連絡先
を分かりやすい名前で登録しておくと、子ども自身も連絡先を探しやすくなります。
また、電話のかけ方だけでなく、**「困ったときは誰に連絡するのか」**まで一緒に確認しておくことが重要です。
緊急SOSなどの使い方を親子で確認する
iPhoneやAndroidには、緊急時に利用できる機能が搭載されています。
iPhoneには「緊急SOS」があり、緊急通報を行ったり、設定によっては緊急連絡先へ通知したりできます。
Androidにも緊急時に利用できる安全機能がありますが、利用できる機能や操作方法はAndroidのバージョンや機種などによって異なる場合があります。
子どもには、単に機能があることを伝えるだけでなく、「本当に緊急のときに使う機能」であることも含めて使い方を確認しておきましょう。
バックアップを設定する
スマホを紛失・故障すると、端末だけでなく写真などのデータを失う可能性があります。
そのため、スマホを使い始める段階でバックアップについても確認しておきましょう。
iPhoneではiCloudバックアップを利用でき、条件を満たせば自動的にバックアップを作成できます。
AndroidでもGoogleアカウントを利用して端末データなどをバックアップできます。
ただし、すべてのアプリ内データが同じ方法で完全にバックアップされるとは限りません。
たとえばアプリ独自の引き継ぎ設定が必要になる場合もあるため、重要なアプリについては個別にバックアップ・データ移行方法を確認しておきましょう。
「紛失したらどうするか」も決めておく
設定だけでなく、実際にスマホをなくしたときの行動も子どもと話しておくと安心です。
たとえば、
「スマホがないことに気づいたら、勝手に一人で探し回らず保護者に伝える」
など、家庭内で対応を決めておきます。
紛失した場所によっては、学校・店舗・公共交通機関などへの問い合わせが必要になることもあります。
また、スマホには個人情報が入っているため、単なる「物の紛失」ではありません。
端末を探す機能があるから大丈夫と考えず、紛失したらすぐ保護者へ知らせることをスマホデビュー時のルールとして決めておくとよいでしょう。
子どもが外出先でスマホを持ち歩く場合は、スマホショルダーやストラップなどを利用する方法もあります。ただし、首や身体に掛ける製品は、使用する場所や製品の安全上の注意事項を確認して使用しましょう。
キッズケータイからスマホに変える場合は防犯ブザーも確認する
キッズ携帯からスマホへ変更する場合は、もう一つ確認しておきたいことがあります。
それが防犯ブザーです。
キッズ携帯の中には、本体に防犯ブザー機能が搭載されている機種があります。そのため、これまでキッズ携帯の防犯ブザーを利用していた場合、別の防犯ブザーを持たせていないこともあるでしょう。
一般的なスマホへ変更すると、これまでと同じ防犯ブザー機能が使えるとは限りません。
特に一人で登下校したり、習い事へ出かけたりする子どもの場合は、スマホへの変更を機に防犯ブザーを別途用意する必要がないか確認しておきましょう。
また、防犯ブザーを用意する場合は、ランドセルやバッグなどの子どもがすぐ手を伸ばせる場所に取り付け、実際に鳴らす方法や止める方法も一緒に確認しておくと安心です。
キッズ携帯の防犯ブザーを利用していた場合は、スマホへの変更に合わせて子どもが使いやすい防犯ブザーも確認してみましょう。
LINE・SNSを使わせる前に決めておきたいこと
子どものスマホデビューで特に注意したいのが、LINEやSNSなどのコミュニケーションサービスです。
家族や友達との連絡に便利な一方で、知らない人とのやり取り、写真や個人情報の公開、詐欺などのトラブルにつながる可能性もあります。
単純に「SNSは禁止」とするだけではなく、何をしてよいのか、困ったときにどうするのかをスマホデビュー時に親子で決めておくことが大切です。

LINEの友だち追加は最初にルールを決める
LINEでは、友だち追加などを通じてさまざまな人とつながることができます。
子どもが使い始める場合は、
- 実際に知っている人を中心に追加する
- 知らない人から連絡が来ても安易に返信しない
- 知らない人から送られたURLをむやみに開かない
- 不審なメッセージが届いたら保護者に相談する
など、最初に基本的なルールを決めておきましょう。
LINEには迷惑なトークやユーザーを通報する機能も用意されています。
「知らない人から連絡が来たら怒られる」と子どもが考えてしまうと、トラブルを隠す原因になる可能性があります。
そのため、困ったことが起きたときは、まず保護者に相談するというルールにしておくことも重要です。
LINE IDやプロフィールに個人情報を入れすぎない
LINEでは表示名やプロフィール画像、ステータスメッセージなどを設定できます。
子どもがプロフィールを設定するときは、
本名・学校名・住所・電話番号など、本人を特定しやすい情報を必要以上に公開しない
ことを意識しましょう。
プロフィール画像についても、必ず本人の顔写真にする必要はありません。
制服、学校名が分かるもの、自宅周辺などが写り込んでいないか確認する習慣をつけることも大切です。
SNSでは学校や自宅が分かる投稿に注意する
SNSを利用する場合は、文章だけでなく写真や動画から個人情報が分かってしまう可能性があります。
たとえば、
- 制服や名札
- 学校の校舎
- 自宅の外観
- 最寄り駅
- 通学路
- 車のナンバー
- 郵便物
- 自宅周辺の特徴的な建物
などが写り込むことで、本人が住所を書いていなくても生活圏を推測される可能性があります。
写真を投稿するときは、「写したかったもの」だけでなく「背景に何が写っているか」まで確認する習慣をつけておきましょう。
リアルタイムで現在地が分かる投稿にも注意する
「今○○にいる」「これから○○へ行く」といった投稿は、現在地や行動予定を第三者に知らせることにつながります。
LINEでも位置情報を相手へ送信する機能があります。
位置情報そのものだけでなく、写真に写った店舗名や駅名、イベント会場などから現在地が分かる場合もあります。
特に不特定多数が見られるSNSでは、現在地や行動予定をリアルタイムで公開しないといったルールを決めておくとよいでしょう。
友達の写真を勝手に投稿しない
子ども自身の個人情報だけでなく、友達のプライバシーにも注意が必要です。
友達と撮影した写真や動画をSNSへ投稿する場合は、本人に確認することを習慣にしましょう。
また、写真だけでなく、
「○○ちゃんと○○学校の文化祭に来ています」
など、文章との組み合わせによって友達の学校や行動が分かってしまう場合もあります。
自分が投稿したいかどうかだけでなく、写っている相手が公開されてもよいかを考えることもスマホ利用の大切なルールです。
SNSで知り合った人と勝手に会わない
SNSやオンラインサービスでは、実際に会ったことがない人と簡単にコミュニケーションを取れる場合があります。
相手がプロフィールに書いている年齢・性別・写真などが本当とは限りません。
そのため、
「SNSで知り合った人と保護者に黙って会わない」
というルールは、スマホデビュー時に明確にしておきたいポイントです。
「会ってはいけない」と伝えるだけでなく、なぜ危険なのかも年齢に合わせて説明しておきましょう。
お金の話や怪しい勧誘は保護者に相談する
LINEやSNSでは、詐欺や不審な勧誘にも注意が必要です。
LINE公式の安全情報でも、投資詐欺、情報商材詐欺、不正送金詐欺、いわゆる闇バイトなどへの注意喚起が行われています。
子どもには、
「簡単に稼げる」
「誰にも言わないで」
「お金を送って」
「このURLから登録して」
「荷物を受け取るだけ」
など、不自然なお金の話や秘密を求める連絡が来た場合は、自分だけで判断せず保護者に相談するよう伝えておきましょう。
LINEやSNSでトラブルが起きてもすぐに叱らない
どれだけルールを決めても、子どもがトラブルに巻き込まれる可能性を完全になくすことはできません。
重要なのは、問題が起きたときに子どもが早い段階で保護者へ相談できる状態を作っておくことです。
「知らない人に返信してしまった」「変な写真を送ってしまった」などの失敗があった場合でも、最初から強く叱ることを優先すると、次から問題を隠すようになる可能性があります。
まず状況を確認し、必要であればブロック・通報などの対応を行い、その後で「次からどうすればよいか」を一緒に考えることが大切です。
LINEやSNSのルールは成長に合わせて見直す
小学生と中学生、高校生では、スマホの使い方や交友関係も大きく変わります。
スマホデビュー時に決めたルールを何年もそのまま使うのではなく、年齢や利用状況に応じて見直していきましょう。
また、LINEを含むサービス自体にも新しい機能が追加されます。実際にLINEでは2026年にも新機能や画面変更が続いています。
保護者もときどき設定や新機能を確認し、「今どんな使い方をしているのか」を親子で話せる状態を維持することが、長期的な安全対策につながります。
親子で決めておきたいスマホの家庭内ルール
スマホの安全機能や利用時間を設定しても、それだけですべてのトラブルを防げるわけではありません。
子どもにスマホを持たせるときは、「何をしてよいか」「何をするときは保護者に相談するか」など、家庭内のルールも一緒に決めておくことが大切です。
ただし、最初から細かいルールを大量に作ると、子ども自身が覚えられなかったり、守ることが難しくなったりします。
まずは重要なルールから始め、年齢や使い方に合わせて見直していきましょう。

子どものスマホルール早見表
家庭によって適切なルールは異なりますが、スマホデビュー時には次のような項目を親子で話し合っておくとよいでしょう。
| 項目 | ルール例 |
|---|---|
| 使用時間 | 夜○時以降は使わない |
| 食事 | 食事中はスマホを触らない |
| 就寝 | 寝るときは決めた場所にスマホを置く |
| ゲーム | 1日の利用時間を決める |
| 動画 | 宿題などを終えてから見る |
| アプリ | 新しいアプリは保護者に相談してから入れる |
| 課金 | 勝手に課金・購入しない |
| SNS | 知らない人と安易にやり取りしない |
| 写真 | 個人情報が分かる写真を投稿しない |
| 友達 | 友達の写真を勝手にSNSへ投稿しない |
| パスワード | 友達にパスワードや認証コードを教えない |
| トラブル | 困ったことがあったら保護者に相談する |
| 紛失 | なくしたことに気づいたらすぐ保護者に伝える |
この表をそのまま家庭のルールにする必要はありません。
子どもの年齢や生活時間、学校の決まりなどに合わせて、必要な項目を選んで使いましょう。
スマホを使ってよい時間を決める
最初に決めておきたいのが、スマホを利用する時間です。
「1日○時間」と決める方法もありますが、スマホはゲームだけでなく、家族との連絡や調べものなどにも使用します。
そのため、
「ゲームは1日○時間まで」
「夜○時以降は動画を見ない」
「食事中はスマホを使わない」
など、用途や時間帯を分けてルールを決める方法もあります。
端末側の利用時間制限と家庭内ルールを組み合わせれば、子ども自身も「いつまで使えるのか」を理解しやすくなります。
寝るときのスマホの置き場所を決める
夜遅くまでゲームや動画、SNSなどを利用してしまわないよう、就寝時のスマホについてもルールを決めておくと管理しやすくなります。
たとえば、
「夜○時になったらリビングで充電する」
など、スマホを置く場所まで決めておく方法があります。
一方で、緊急連絡などのために子どもの近くへ置いておきたい家庭もあるでしょう。
家庭環境によって正解は異なるため、利用時間と緊急時の連絡手段の両方を考えて決めることが大切です。
新しいアプリは親子で確認してから入れる
スマホデビュー直後は、新しいアプリを自由にインストールするのではなく、保護者と一緒に確認するルールにしておくと安心です。
確認するときは、
- どんなアプリなのか
- 対象年齢は適切か
- 誰とコミュニケーションできるのか
- 課金機能があるか
- 位置情報などの権限を求められるか
などをチェックします。
子どもが成長して安全なアプリを自分で判断できるようになったら、少しずつルールを変更していくこともできます。
課金するときは必ず保護者に相談する
ゲームのアイテムやサブスクリプションなど、スマホでは簡単にお金を使える場合があります。
そのため、スマホデビュー時には、
「金額にかかわらず、課金や購入をするときは保護者に確認する」
など、分かりやすいルールを決めておくとよいでしょう。
端末側でも購入承認や課金制限を設定し、家庭内ルールとシステム上の制限を併用するとより管理しやすくなります。
パスワードや認証コードを他人に教えない
スマホを使い始めた子どもには、パスワードなどが重要な情報であることも教えておきましょう。
友達であっても、アカウントのパスワードやスマホに届いた認証コードなどを安易に教えないようにします。
また、メッセージなどで「認証コードを教えて」と頼まれた場合も、自分だけで判断せず保護者へ相談するよう決めておくと安心です。
学校のスマホルールも確認する
家庭内のルールだけでなく、学校側の決まりも確認しておきましょう。
学校によってはスマホの持ち込みや使用について独自のルールが設けられている場合があります。
「家では許可されているから学校でも使ってよい」とは限りません。
スマホを学校へ持っていく場合は、持ち込みの可否や校内での使用方法など、現在通っている学校のルールを確認しておきましょう。
ルールを破ったときの対応も決めておく
ルールを作るなら、守れなかった場合についても事前に話し合っておくとよいでしょう。
ただし、「1回破ったらスマホを没収する」といった罰だけを決めるのではなく、
なぜ守れなかったのか
ルールが厳しすぎなかったか
設定で防げる問題ではなかったか
なども一緒に確認することが大切です。
子どもの成長や生活環境によって、最初に決めたルールが合わなくなることもあります。
困ったときに相談できることを一番のルールにする
家庭内ルールの中でも特に大切なのが、**「困ったことがあったら保護者に相談する」**ことです。
知らない人からメッセージが届いた、間違えて課金してしまった、友達とのやり取りでトラブルになったなど、スマホを使っていれば予想していなかった問題が起こることもあります。
そのときに子どもがトラブルを隠してしまうと、問題が大きくなる可能性があります。
「失敗したら怒られるから言えない」という状態を作るのではなく、まず相談して一緒に対処することを家庭の共通ルールにしておくとよいでしょう。
子どものスマホ設定は定期的に見直そう
子どものスマホは、最初に安全設定をすれば終わりではありません。
子どもの成長とともに使うアプリやスマホの用途は変化します。また、OSやアプリのアップデートによって新しい機能が追加されたり、設定項目が変更されたりすることもあります。
そのため、スマホデビュー時に設定した内容をそのままにせず、子どもの年齢や使い方に合わせて定期的に見直すことが大切です。
利用しているアプリを定期的に確認する
スマホを使い始めた当初はゲームや家族との連絡だけだった子どもも、成長するとSNSや動画サービスなど、利用するアプリが増えていくことがあります。
定期的に、
- どんなアプリを使っているか
- 使わなくなったアプリはないか
- 新しくSNSを始めていないか
- 課金機能のあるアプリを使っていないか
- アプリの利用時間が極端に長くなっていないか
などを確認してみましょう。
ただし、子どものスマホを黙って監視するというより、「最近どんなアプリを使っている?」と親子で話せる関係を作ることも重要です。
年齢に合わせて制限を見直す
スマホデビュー時には厳しく設定していた制限も、子どもが成長すると合わなくなることがあります。
自分で安全性を判断できるようになってきたら、親子で相談しながら利用時間やアプリの制限などを変更していく方法もあります。
反対に、新しいSNSやゲームを使い始めたことで、新たなルールが必要になる場合もあります。
「一度決めたルールは絶対に変えない」のではなく、成長に合わせて調整することが大切です。
OSやアプリを最新の状態に保つ
iPhoneやAndroidでは、OSのアップデートによってセキュリティ上の問題が修正されることがあります。
Appleも、ソフトウェアを最新の状態に保つことは製品のセキュリティ維持に重要だと案内しています。Apple セキュリティリリース
Androidについても、端末の設定からAndroidのバージョンやセキュリティアップデートなどを確認できます。Google Androidのバージョン確認・更新方法
OSだけでなく、普段利用しているアプリについてもアップデートを確認しておきましょう。
子どものスマホデビュー最終チェックリスト
最後に、子どもへスマホを渡す前に設定できているか確認してみましょう。
| チェック | 確認すること |
|---|---|
| □ | 子ども本人のApple Account・Googleアカウントを用意した |
| □ | 保護者によるファミリー管理を設定した |
| □ | フィルタリング・Webコンテンツ制限を確認した |
| □ | アプリのインストール・購入設定を確認した |
| □ | アプリ内課金・購入承認を設定した |
| □ | 年齢に合わないコンテンツの制限を確認した |
| □ | スマホ・アプリの利用時間を決めた |
| □ | パスコード・画面ロックを設定した |
| □ | 紛失時に端末を探せる設定を確認した |
| □ | 必要に応じて家族の位置情報共有を設定した |
| □ | 緊急連絡先を登録した |
| □ | 緊急時のスマホの使い方を親子で確認した |
| □ | バックアップを設定した |
| □ | LINE・SNSを使うときのルールを決めた |
| □ | 写真・個人情報を公開するときの注意点を確認した |
| □ | パスワード・認証コードを他人に教えないと確認した |
| □ | 課金するときの家庭内ルールを決めた |
| □ | スマホを使ってよい時間・場所を決めた |
| □ | 学校へ持っていく場合は学校のルールを確認した |
| □ | 困ったときは保護者へ相談すると決めた |
すべての家庭で同じ設定にする必要はありません。
子どもの年齢やスマホを持たせる目的、学校や家庭の環境などに合わせて、必要な設定を選びましょう。
特に、アカウント・フィルタリング・課金・画面ロック・紛失対策・困ったときの相談方法については、スマホを渡す前に親子で確認しておくことをおすすめします。
まとめ|スマホデビューは設定と親子のルールが大切
子どものスマホデビューでは、スマホを購入して電話やLINEを使えるようにするだけでなく、安全に利用するための準備も必要です。
iPhoneならファミリー共有やスクリーンタイム、AndroidならFamily Linkなど、保護者が子どものスマホ利用を管理するための機能が用意されています。
さらに、フィルタリングや課金対策、画面ロック、紛失対策などを設定し、LINEやSNS、利用時間などについて家庭内のルールを決めておくことも大切です。
ただし、スマホの使い方をすべて制限することだけが目的ではありません。
子どもがスマホを安全に使う方法を少しずつ身につけ、困ったことが起きたときに保護者へ相談できる環境を作ることも重要です。
スマホを渡す前には、この記事のチェックリストを使って設定を確認し、利用開始後も子どもの成長や使い方に合わせて定期的に見直していきましょう。



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